君の名は。の感想と見せかけて年の差恋愛の話。
君の名は。を見た。
感想は。あぁ今回は後味が良いなってのが一番大きい。
新海監督の作品って見ると胸の中に変なものを置き去りにされる感覚があって、
見るのに躊躇するというか、よしっ今から見るぞって思わないと見れない気がしてたけど、
今回は置き去りにされずに回収されてった感じで、良かったかな。
監督まるくなったのか年をとったのか、賛否ありそうな気はするけど僕は見たあと憑りつかれないから今回の感じで良かったと思う。
見たあと素直に良い映画だったって言える感じで。
新海監督の作品を見ると12歳離れた彼女の事を思い出す。
2、3歳の差なら感じることもないのだけど、12歳離れているとSFと同じくらいに時間と距離というものを感じることがあった。
12歳離れてる、彼女が生きている時間は僕の12年前の過去の時間だし、僕が生きているのは彼女の12年後の未来の時間だ。
12年前の自分なんて思い出の中でぼんやりとしたものになっているし、12年後の自分なんて何をしてるか予想も出来ないだろう。
彼女が今生きている時間を、彼女と同じ時間を生きている僕が一緒に過ごすことは決して出来ないし、
僕が今生きてる時間を彼女が生きるまでには後12年もある、
その12年が経ったとしても、その時僕はさらに12年先を生きているのだから、結局今の僕と12年後の彼女が同じ時間を一緒に過ごすことは無い。
私が生まれたとに何してた?ん~俺は小6だね。俺が高校生のとき何してた?ん~私は幼稚園行ってた。なんてことを冗談で話たりもしてたけど、
そう思ってしまうと、今一緒にいる彼女と同じ時間を過ごしている様で実は常に違う時間を生きているだという様な、そんな気持ちになった。
12年前の僕と今の彼女が出会い、そのまま12年を一緒に過ごし、今の僕の隣に12年後の彼女がいたらどんなだろうか、そんな風に思ったりもした。
それこそSF並みに時間が捻じれない限り不可能な話で。
時間という絶対の距離は決して埋まることも縮まることもない距離なのだ。なんて。
彼女とは別れてしまったが、今の彼女は彼女と出会った時の僕の年齢にもまだなっていない。
あの時の僕と同じ年になったとき彼女は何か思うだろうか、それとも何か思うには時間が経ち過ぎているだろうか。