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あぁ今週も誰とも会話しなかった・・・

専業トレーダー。完全無欠の引篭もり。人と一切の関わりを持たない生活。

美容院に行ったネガティブ。

髪を切って来た。今日どうしても髪を切りに行くと、先々週に思い立ち、先週からずっと強く心に決めていたので今日は天気がよくて良かった。

僕にとって美容院という場所は予め決意を固めておかないとなかなか足が向かないのだ。他の方にとっての歯医者と同じようなものだと思って頂きたい。

 

何がそんなに苦手かと言えば、あそこで交わされる会話の全てが苦手なのだ。

まず「今日はどういたしますか?」とくる、

どう致すも致さないも無い、僕ごとき存在が髪型について注文をつけること自体が間違っているのだ、髪型がどうこう言う前にまず目の前の鏡でお前の面を確認しろ、そしたら生まれ変わって来世に出直してこい、という話だ。美容師さんもきっとそう思っているに違いないが仕事なので仕方なく聞いているに違いない。

なので僕の答えとしてはこうだ。「好印象を与えたいなんておこがましいことは決して言いませんので、せめて人様に不快感を与えないようにだけして頂ければそれで結構でございます、それ以上は何も望みませんので、どうかそのようにしてはもらえませんでしょうか。」

まあ実際の台詞は「前回と同じで」な訳だが。

しかしこのセリフも実はハードルが高い、「前回?お前のことなんて覚えてねえよ、記憶したら脳が腐るわ」と思われるからだ、なので雰囲気からこの人は僕のことを覚えていて脳が腐っていると確認できるまでは「2か月くらい伸びているのでそのくらい短く」と言うことにしている。これなら髪型については一切注文をしていない。

 

ここまででかなりの精神力を使うのだが、まだ先は長い、

次に「今日はお仕事お休みですか?」がくるのだ、かなりの高頻度でこの質問から入ってくる、これは嫌味なのだ、翻訳すると「無職って良いですね、平日のこんな時間から髪を切りに来れて、外に出ないのに髪切る必要あります?」となる。

僕の心がえぐられるのだが平静を装い「今日は午後からなので」と答えることにしている、「そうなんですね~」と言っているがしょうもない嘘を付きやがってと思っている事を僕は見抜いている。

その後はだいたい会話が無くなる、職業上の義務として一言は話しかけたがそれ以上話すのは御免被るということだろう。

 

ここで一息つけるのだが後半にまた山場がくる。

 

一通り切った後に鏡を持ち出し「こんな感じでよろしいですか?」だ。

何度も言うが宜しいも宜しくないも無い、「先ほど申し上げたとおり私はとやかく言えるような立場にはありませんもので、そちら様がそれでと仰られるのであれば私の方からは特に何も御座いません。」なのである。

まあ実際には「はい」と答えているのだが。

 

次はシャンプーだ、ここでは必ず「お痒いところはありませんか?」と聞かれる。

「全く無いです、仮にあったとしても後で自分で搔くのでお気になさらず」と答えるしかない。そもそも頭が痒いのを人に搔いてもらうとはどこの貴族様か「おいお前、余の頭が痒いぞ」「はっ、直ちに搔く者を呼んでまいります」「急げよ、余は痒いのは我慢ならん」「畏れながらご自分でお搔きになれば・・」「誰か、こいつの首を撥ねよ」「へ、陛下、ご慈悲を、ご慈悲をぉぉ」バサッ!コロコロコロ・・・。方や僕は「今ちょっと手が離せないから頭搔いて」なんて親類縁者にも頼んだことがないのに知らないお姉さんに頼むはずもない。

さらに続けて「お流し足りないところはありませんか?」で追い打ちをかけてくる、僕の気持ちとしては上に同じだ。そもそもシャンプーなんてする必要ないのだ、僕はここに来る30分前に頭をいつもの2倍くらい丁寧に洗っている、切った髪の毛が落ちれば良いのだから水でもぶっかけとけば良い。1時間足らずの間にシャンプーを2回もしては頭皮のダメージも深刻だ、これはわざとやっている可能性が高い。

忘れていたが実際には「ないです」と答えている。

 

そしてドライヤーで髪を乾かし最後に「何かつけますか?」とくる、何を付けようというのか、こんな奴の髪を切らされた腹いせに酢味噌でも付けて返すつもりか。

帰宅後3度めのシャンプーはしたくないので「いいです」と答えることにしている。

 

これで会計を済ませればやっと帰れるのだが、今日は最後の最後で預けた上着を返してくれない、という嫌がらせを受けた、きっと美容師さんも腹に据えかねて何かしてやらなければ気が収まらなかったのだろう。もう上着なしで帰ろうかなとも思ったが今日は案外寒かったので恐る恐る「上着が」と言ってみたところ仕方なく返してもらえた。

 

店を出る際「ありがとうございました、またお待ちしております」と言われたが、あれはきっと「二度と来んな」という意味だろう。

 

そんな訳で僕は美容院に行くのがとても苦手なのである。

 

 

追記

なんで美容院なんだ、床屋で良くないかと思われた方がいたかもしれない、これは昔の彼女に「お前の面はどうにもならないんだから、せめて髪を美容院で切るくらいのことは出来ねえのかよ」というニュアンスのことを言われたトラウマによるもので、そのため今でも美容院で髪を切っている。