夜行バスの真ん中の。

夜行バスの旅に行ってきた、尻が痛いとか尻が痛いとか尻が痛いとか、言いたいことは色々あるのだが、それは普通に考えればわかることなので置いておこう、１０時間イスに座り続けていたら尻が痛くなると理解するのにバスに乗る必要は全く無い。

最近YouTubeでアメトークの気にしすぎ芸人の回を見て感銘を受けた、ほぼ思ったことがあるネタばかりだった、普通の人が見たらあの人達は芸人だから話を盛っていると思うかもしれないが、同じ人種としては本当にそのくらい無意味なことを気にしてるんだと断言しておきたい、以下の話を何言ってんだこいつと思った方は是非一度見て欲しい。（※念のため言っておくとYouTubeを見て欲しいと言っているわけではない、あれは違法だ、DVDで見て欲しい、僕がYouTubeで見たと言っているのも実際には「YouTubeで（タイトルを見て気になったのでDVDを借りてきて）見た」を略して書いただけだ。）

夜行バスの話に戻ろう、夜行バスでも映画館でもなんでも同じなのだが、座席と座席の間にある物の領有権がわからないというのは気にしすぎあるあるだ。久しぶりに旅に出たこともあり、これが必要以上に気になり大変だった。

【 肘掛け 】これは普段から常に隣の人に譲る事に決めているので問題ないのだが、今回の肘掛けは結構太く二人で使っても大丈夫そうだったので少し悩んだ、しかし男二人で肘掛けを共有するのはあまり楽しくない、きっと隣の人もそうだろう、いつも通り譲ることにした。

【 カーテン 】席の間にカーテンが付いていたのだが、これはどちらに引く権利があるのだろうか、かなり悩む、僕は窓側の席だったのだが、仮に通路側の人が引くとすると窓側である僕の視線を遮るためだけに引くことになる、逆に僕が引くのであれば通路側の人及びその向こうの席さらに通路を通る人などの視線を遮るためということになる、とするならこのカーテンは僕が引いて良いのではないかと考えられる。しかし乗ってすぐに引いてしまうと、何だよそんなに俺と接するのが嫌なのかよ、と隣の人に思われてしまうかもしれない、しかしあまり引かないと、早くカーテン閉めろよ鬱陶しいな、と思われる可能性もある、いつだ、いつ引くのがベストなんだ、前の席の人が引いた、今だ！というわけで解決した。まあ隣のおじさんは僕がカーテンを引くタイミングを悩んでる間に速攻でイビキをかいていたので悩む必要なかったのだが、まったく羨ましい、そういう風に生まれたかった。

しかしそれにしてもこのおじさん余程疲れているのか全く起きないのだ、途中に休憩が３度あったのだが一度も起きず、よって僕も休憩に出られず、３度目の休憩辺りではかなり尻が痛く、おじさん起きろと念じていたが全く起きず。こうなると体が痛いことが気になって寝られないので携帯をいじるくらいしかすることがない、ここでまた領有権問題だ。

【 コンセント 】充電がしたい、しかしコンセントは真ん中の肘掛けの下に付いている、もちろん２つ付いているのだが僕はさっき肘掛けの領有権を心の中でおじさんに譲り渡してしまった、とするとコンセントは２つともおじさんの領土にあることになる、これは使って大丈夫だろうか、使いにくい、どうしよう。

と思っているうちに朝になり今度はカーテンいつ開けるのか問題が浮上してくる、いつだ、いつ開けるのがベストだ、あまり早めに開けてしまうと鬱陶しいと思われるかもしれないが起きているのにいつまでも開けないと、何だよそんなに俺と顔を合わせたくないのか、と思われるかもしれない、とりあえずまだ寝ていることにしておこう寝ているんだからカーテンを開ける必要はないはずだ。

ありがたいことにおじさんは僕が降りる場所より２つほど前の場所で降りてくれたのでカーテンを開け充電をし、ほっとした気持ちで３０分ほど過ごせましたとさ。おしまい。

わかってる、無意味なことを気にしてるとわかっている、隣のおじさんは恐らく僕の存在を少しも気に留めなかったであろう、わかっている、しかしわかっているからといって気にならなくなるものでもない、気にしなくて良いんだと自分に言い聞かせて肘掛けを使ってみたとしても、使ってる間ずっと良いのか？大丈夫か？使ってて平気か？と気になるので使わない方がマシだ。面倒くさい性格だ、本当に面倒くさい。どうにかならんものか。