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あぁ今週も誰とも会話しなかった・・・

専業トレーダー。完全無欠の引篭もり。人と一切の関わりを持たない生活。

アメリカの財政改革案を勉強してみた。

昨晩アメリカの財政改革案がムニューチン氏によって公表された、事前に出ていた内容と比べて驚くほどの何かは無かったので、これはトランプ氏逃げたな、煽っといて同じこと言うのかよ、と言われるのが嫌だったに決まっているのだ。

わかった様な感じに書いているが内容について実はさっぱりわからない、字面が前から出てるのと同じだなというだけのことだ、為替を始めてずいぶん経ってそれなりに経済には強くなったつもりでいるが、アメリカの税制のことなんて全く知らない。

そんな訳で少し調べてみた、これをキャバクラで披露すれば、わぁー経済詳しいんですねぇーすごぉーい、と言ってもらえるに違いない、要するにその程度のものだ。

 

【 財政改革案 】

法人税を15%に引き下げ
代替最小税額を廃止
海外利益を本国回帰する企業に減税措置を議会と取り組む
20%のキャピタルゲイン課税を復活
課税区分を10%25%35%の3段階に簡素化
子育ての家庭に税控除
主に富裕層への優遇税制は廃止
持ち家や慈善事業の所得控除は保護
中小企業に影響するオバマケア税は廃止
遺産税は廃止

 

法人税を15%に引き下げ 〉

最高税率について、現行の 35%15% に引き下げ。
10年間で2兆ドルの税収が見込まれる。

 

〈 代替最小税額を廃止 〉

代替最小限税(AMT)とは米国特有の税制で、1969年に高額所得者の節税策に歯止めをかける目的で導入されている。1970年当時のAMTの影響を受けた人は19万人だったが 2010年には3000万人が影響を受けると言われ、もはや高額所得者だけが対象とはならなくなってしまった。なぜなら一般の控除はインフレ調整があるが、AMTではインフレ調整はなく、1989年ベースを引きずるので、どんどん多くの人がこの税金の対象になるからだ。AMTをなんとかして廃止をするべきとの声が出されていた。

AMT廃止で10年間で1兆ドル超の税収が見込まれる。

 

〈 海外利益を本国回帰する企業に減税措置 〉

海外還流利益の税率を10%に引き下げ。
米国は大半の先進国と異なり、米国内だけでなく海外での利益に対しても35%法人税を課しており、企業は海外の利益を米国に還流させると決めるまでは納税を先延ばしできる。これまで企業は納税を先送りするため、推定2兆6000億ドルの利益を海外に滞留させている、この額は数十兆ドルにも及ぶという説もありトランプ氏はこちらを支持している様だ。海外移転を通じて租税回避を行っているということは、アメリカでは最早常識にもなっておりこれら大企業が回避する法人税額は、軒並み毎年数百億ドルから数千億ドルに及ぶ。

滞留資産が3兆ドルとし、その全てが税率10%で本国に還流したと仮定すると一時的に3000億ドルの税収となる。

その後、毎年1000億ドル、10年間で1兆ドルの還流があったと仮定すると、10年間で1000億ドルの税収となる。

 

〈 20%のキャピタルゲイン課税を復活 〉

キャピタルゲイン課税、現行 15% に減税されているものを 20% に戻す。
米国は総合課税だが、キャピタルゲインは特別に15%という上限税率が規定されている。分離課税に似ているが、総合課税の枠の中で上限税率が規定されているというのが正しい。すなわち、キャピタルゲイン、配当も他の所得同様に申告書に載せて、そこから人的控除だの個別控除を差し引いて累進税率を適用するが、キャピタルゲイン、配当部分には15%のリミッターが掛かる。
キャピタルゲイン減税が延長された際の試算として2006年~2015年の10年間で508億ドルの税収減が生ずるとあるので、その逆と考えれば10年間で500億ドルの税収となる。
 

〈 まとめ 〉

今後10年間の税収は、

  法人税で2兆ドル ↓↓

  AMTで1兆ドル ↓↓

  海外利益で1000億ドル ↑↑ + 一時的に3000億ドル ↑↑

  キャピタルゲインで500億ドル ↑↑

となる、10年間でおよそ1兆5000億ドル赤字だ。

2017年度予算案が歳入:約3兆4,770億ドル、歳出:約4兆0,890億ドルでおよそ6000億ドルの赤字であることと比べても結構な額だ。単純計算で単年当たり1500億ドル、つまり赤字が 25% も増えるのだ。

 

〈 財源 〉

当然これだけの減税をするための財源は何だ、という議論になるが、財源はこうだ。

減税によって結果として景気が良くなり赤字が解消、全体として財政が中立になる、財源は成長によって自ずと賄われる

ホントかよ、このアバウトさ、大丈夫なのかアメリカ。今回の減税分を相殺するだけでも歳入を4%増やす必要がある、これだけでも大変だと思うが、仮に本気で財政を中立まで持っていく気なら歳入は20%増やす必要がある、どれだけ景気が良くなることを期待しているんだ、もはや景気が良くなるとかのレベルでは無く中国並みの経済成長が必要なのでは、と思うのは気のせいだろうか。

先進国がこれだけの経済成長をするためには、それこそ人体と脳の機械化や核を無効化する粒子や万能メイド型アンドロイドなど現在の社会がこむら返りを起こす様な技術的ブレイクスルーが起こらないと不可能ではないか、アメリカは何か隠し玉を持っているのか。

 

〈 為替 〉

どうせ議会を通らないだろ、と思っていたが、上下両院とも税制案の中核的原則に賛同ということらしい、中核的というのがどの部分なのかが怪しいが。

そして今すぐにということはあり得ないが、トランプ大統領の任期の4年間あるいはもう少し長いタイムフレームで赤字が解消し財政が中立になるのであれば、FEDはタカ派にならざるをえない、イールドカーブは長いところの利回りが立つスティーブニングの形状となり為替はドル高となる、ということらしい。
 
〈 なんて?? 〉
将来と直近を比較して、今はまだ景気が良いと言えないけれども、徐々に将来の見通しが明るくなっていくような状況では、長期金利が上昇し、短期金利との差が拡大することがあり、縦軸に債券利回り、横軸に債券の残存期間を取ったグラフ(イールドカーブ)は、傾斜角度が急な右肩上がりになる、これをスティープ化するという。
つまり今は何だかアレな感じだけど将来的には景気も良くなって金利も上がるに違いない、なんだと、じゃあ今のうちにドル買っとけ買っとけ、ということだろう。ほんまかいな。