役場!
僕の中に自分で勝手に創造した意味のままで放置されている言葉が沢山ある様な気がする。僕が「役場」という言葉に出会ったのは小学生の頃で、田舎のじいちゃんが「役場に行く」「役場で~」と言っているのを聞いたときだ。このとき僕は、会話の流れから役場というところは何か重要な場所なのであろう、しかし自分の周りでは誰も役場に行かないし聞いた事も無い、きっと田舎にだけ存在する施設で、何かあると皆で役場へ集う的なシステムがあるのだろう、そうだ、農業に関係しているかもしれない。と解釈し、そのまま役場という言葉は放置されていた、というのもその後の生活で特に役場と向かい合う機会もなく、出会ったとしてもすれ違う程度の関係だったからだ。
ところが昨日、とある町に住む子とこんな話をした「住民票とりに行くのがめんどくさい~」「市役所行かなきゃなのか、あ、というか市じゃないから市役所じゃないよね、町(ちょう)役所?町(まち)役所?」「え?〇〇町役場だけど、まあみんな役場っていってるけどね」
はっ!役場って市役所の事か!!と突然に役場という言葉が無意識下から浮上し、自分が今まで役場に対して変な解釈を与えていたことを認識するとともに今まで出会った全ての役場達が脳内で市役所のイメージに書き換えられた、衝撃である、役場革命が起きた、僕の役場レボリューション。
このあと僕が町を馬鹿にしているということで怒られた訳だけれども、決して馬鹿にしているわけではない、だがしかし今までに区役所を市役所と別のものだと思ったことは一度もないのだから、田舎には何か都会には無い特別なものがあるに違いない、という思い込みが僕の役場イメージを作り上げてしまったと考えられなくもない。これはきっと僕の田舎への憧憬である、という締めで丸く収めてはもらえないだろうか。
こういう言葉は他にもたくさんあると思うのだが、何があるか考えても浮かんでこない、きっと正しい意味を認識する瞬間に出会わないと浮上してこないのだろう。