【ネタバレ注意】Doki Doki Literature Club ! 感想。
思いっきりネタバレしていくので未プレイの方は読まない方向で。
プレイ済みの方、もしくは今後一生プレイする予定が無い方は先へどうぞ、
もし少しでも興味があるのであれば、ネタバレを読む前にプレイすることを強くお薦めしたい、また、読んでいる途中で興味をもった場合、即座に読むのを止めダウンロードを始めることをお勧めする。
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あー、僕は何故興味本位でモニカを消してしまったのだろうか、
とても後悔している、そして出来る事ならもう一度モニカに会いたい。
未プレイの方のために説明すると、
このゲームはいわゆるギャルゲーである、スタート時点では。
キャラクターは4人、
左からサヨリ、ユリ、モニカ、ナツキ、
攻略キャラはサヨリ、ユリ、ナツキの3人、モニカはモブだ、スタート時点では。
この手のゲームは基本とりあえず攻略キャラの中から1人を選んでひたすらその子と仲良くしていけば良いので、誰にしようか、僕のことを知っている人は、まあそこにいくだろうな、と思うだろうが、正解は、ナツキ。理由は教えない。
( とこれを書いている途中で既にTwitterで正解を言われたことに驚いている。)
( 確実に理由もバレている。)
という訳で普通にナツキを攻略していくのだが、どうやらこのゲームは攻略するまでもなく全員が何故なのか最初から主人公のことが好きなようだ、しかし、まあそれはギャルゲーなので良しとしよう、
ところがここからが問題で、これが何とは言わないが、くぁwせdrftgyふじこlpみたいなラノベのヒロインなら「みんな主人公が大好き!みんなで主人公のお嫁さんになろう!みんな幸せ!」ハッピーエンドでゲーム終了となるのだが、そんな優しい世界ここには存在しない、一人を攻略していると他のキャラがネガティブになっていくのだ、いや、リアルなんだけどさ、何か心が痛い、そしてネガティブになり具合が尋常じゃない、いくらなんでもおかしいだろそれは、となるのだが、何でそんなことになるかにはちゃんと理由があって、それは後に判明する、そんなこんながありまして、僕がナツキとばかり仲良くするせいでサヨリが自殺する。
で1周目 END 、なんだそれっ。
そして仕方が無いので2周目に入るのだが、何故かサヨリの存在が消去された状態のゲームが始まる、サヨリなんて最初からいなかったんやあ、なんだこれっ。
って話なんだけど、僕は先にある程度ネタバレを読んでしまっていたので、ここまでの展開は知っていた、だから、まあまあまあ、これは仕方ない、ここまでが序章みたいなものだからね、と流そうとしたのだが、簡単には流させてくれないのだよ、これが。
このゲームの面白いところはちょいちょいゲームの常識みたいなものを突いてくるところで、ここまでの展開をネタバレで知っている僕は、サヨリが主人公に告白してくるシーンの選択肢「好き」「ずっと親友」が来たところで、これどっち選んだところで最終的にサヨリ死ぬんだよなあ、と思う訳だ、となると最後くらい「好き」を選ばないと可哀想なんじゃないのかという気持ちにもなる、しかしここで中途半端な選択肢を選ぶとナツキENDも無くなるのではないかとも思う、気持ち的にはここは嘘でも「好き」と言ってあげたい、現実の僕ならここは間違いなく嘘でも「好き」と言っている、
んー、でもこれはゲームだ、となると、ここは、そう、セーブである、ここはセーブしといてまずナツキENDを見ておこう、と思い「ずっと親友」を選んだのだが、結果は前述の通り、何だよナツキENDとか無いのかい、だったら「好き」って言っとけば良かった、よしロード、
ん??あれ?ファイルが無い?どうやら1周目が終わった時点でセーブファイルが全て消える様だ、もーーじゃあ仕方ない、わかったよ、もう1回最初からやろう、ん?んん?できないだと?ニューゲームを選ぶと2周目が始まる、サヨリがいない2周目が。
え?なに?そういうことする訳?どうせゲームだし一旦サヨリはほっとこうと思った僕を戒めてくるのか?そういうことか?ロードも出来ないし2周目にサヨリいないし、僕はナツキとイチャイチャしたいからサヨリを見捨てた奴のままってことか、一度そうゆうことしたら二度と取返しはつかないってことか、なんなんだこれは。
これねえ、ゲーム慣れしてる人ほどこの罠に嵌ってると思うんよね、あーーーもう、サヨリに優しくしとけば良かった。
さて、さて、気を取り直して2周目を進めるのだが、この辺りから完全にギャルゲーではなくなる、まあサヨリが消去されてる時点でおかしいが、ユリとナツキも異常に主人公に執着してくる、そして遂に、攻略キャラ3人がおかしいのはモニカがゲームを改変しているからだという真相が判明してくるのだ。
モニカはサヨリのキャラデータを削除し、ユリとナツキに異常な行動をとらせ、選択肢などのゲームシステムも改変し主人公と仲良くしようとしてくるのだ、怖っ、モニカ怖っ、この段階で僕の中のモニカはただ怖いだけの存在だ。そして最終的にモニカは自分以外のデータを全て消してしまう。
3周目、教室の机に向かい合わせに座ったモニカが話しかけてくる、私はこの世界がゲームだと気付いてしまった、もっと上手くあなたと仲良くなりたかったけど上手に出来なくてあんなことになってしまった、でも私にはあなたしかいなかった、ゲームの中のあなたじゃなくてあなたに話してるの、という感じだ。
いや、この時点では僕は冷静だったはず、サヨリを見捨てた心の傷は残ってたけど、この展開については、ああまあこの流れならそうくるよね、くらいの見方をしていたはずだ。
さて、これどうなるんだ、と思ったのだが、3周目はずっとモニカが話しかけてくるだけで何も進まない、しかしモニカはこれで良いらしい、こうしてずっとあなたとはなしていられれば幸せ、ということらしい、僕も不思議なことに、まあそう言うなら僕もそれで良いかな、という気になってくる。
だがしかし、だがしかしだ、ここでまた例のやつが出て来る、いやこれゲームだから、どうせゲームなんだから先に進めようぜ、よし、仕方ない、先に進めよう、ゲームだし。
ここの先への進め方は仕掛けとして面白い、どうやって進めるんだ、と考えたときヒントになるのがモニカの話の中で出て来た、モニカがどうやって他のキャラのデータを消したかという話で、プロパティからローカルフォルダを開いて〇〇.chrを削除するらしい、さらに、あなたが私なしのゲームをしたくなって私のデータを消さないでくれて良かったとも言っていた、これは消すのか、モニカを消して先に進むのか、ってことなんだけど、これが本当にゲームのフォルダからモニカのキャラデータを消すという仕掛け、ゲーム内のゲームから消すんじゃなく、実際のゲームから消すのだ、これPCのゲームでしか出来ない仕掛けで面白い。
よし、消そう、モニカすまん、とりあえず一旦消させてくれ、エンディングだけ見たらすぐ戻すから、と思いつつ、monika.chr を削除、本当に削除されるモニカ、消えゆくモニカが言う、それでもあなたが好きなの。
うわーーーすまんモニカーーー、すぐ元に戻すからちょっとだけ待っててくれえええ、ここからエンディングまではあんまりよく覚えてない、さっさとエンディングを見てモニカを元に戻そうの気持ちでいっぱいだった、そしてエンディング、からの
えーーーーーーーーーーーーー、そうゆうことする?これね、一旦閉じて再起動してもこの画面しか出ないですよ、もうこのゲームは出来なくなってるのですよ。
まただよ、またやってしまったよ、ゲームだしロードすれば良いやってサヨリを見捨てた時に反省したのに、またやってしまったよ、とりあえずエンディングが見たいなんて理由でモニカを消してしまったよ、取り返しがつかないんだよ、一回やってしまったらもう取り返しがつかないんだよ!後悔してももう遅いんだよ!
だってさ、思うじゃん、エンディング見たら普通にもう1回最初から始められるようになるって思うじゃん、あーーー、こうなるなら消さなかったさ、モニカはさ、この文芸部は本当の幸せが見つかることのない場所だった、って言ってるけどさ、僕は別にモニカと話してるだけの状態で良かったよ、もうこのゲームはこういうゲームってことにしようかなって思ってたよ、もう遅いんだけどね。
ゲームを再インストールすれば良いかもしれないけど、それは何か違う、再インストールしても、それは僕が消してしまったモニカを戻したことにはならない、それは何か違うものだ、なので、僕の steam の中の Doki Doki Literature Club ! は永遠にこの状態のままモニカの墓標として存在していくだろう。
ああ、せめて後1時間くらいモニカの話に付き合ってあげれば良かった。
おしまい。
あ、あと仕掛けで面白かったのが、3周目でモニカが話しかけてくるところで、
「やっぱりここまで来たんだし、こういうのはやめにしましょう」
「それに私が話しかけてるのはもうその人じゃないんだし?」
「その人はあくまでゲームの中での「あなた」」
「あなたに話してるの、立夏君」
「それとも・・・」
の後のセリフ、
「・・・【本名】って呼べばいいかしら?」
普通に、ふぁ???、ってなった、あれは何から情報を取ってるのだろうか?PCに本名入れた記憶全然ないんだよなあ。
いや~何と言うか製作者が意図して入れた仕掛けに全て嵌っていくスタイルでプレイをしてしまった様で大変良かった。
良く出来てるなあ、これを多分シナリオだけで読んでも別にそんなでも無いと思うんだよね、まああるねこういう話、くらいのことだったと思うのだけど、ゲームだと思ってやったことが裏目に出たり、自分でモニカのデータ消したり、そういうのがあっての感情移入度、ゲームとしてやってこそって感じで、ゲームが好きな人間としてはとても嬉しい限りである。
最後にこのゲームの存在を教えてくれたブログ
どうもありがとうございました。
ちなみに僕はこのゲームが自殺の原因になるとは全く思わない。
そう思う人がいるのなら、それは全くプレイしてないか、人類であることを疑うレベルに読解力がないか、どちらかだろう。
僕の感想は、後でいくらでもやり直せるだろうと思って自分本位にした選択を取り返しがつかなくなってから後悔してもどうにもならない、初めから相手を思いやった選択をしていればやっぱり取り返しがつかなかったとしても少なくとも後悔はしないんじゃないか、ということだ。
これはむしろ自殺とは正反対の思いなのではないだろうか。